一週間ほど前のことです。突然妹からLINEで「明日の予定空いてる?一緒に観に行きたい映画があるんだけど」というメッセージが送られてきたのでびっくらたまげて尻もちをつきました。妹との仲は良いと思いますが、ブラコンでもないこの妹が僕と一緒に遊びに行きたいなどと言い出すとは前代未聞の驚天動地、そんでもっての阿鼻叫喚です。
誰かと映画を観るなら彼氏なり友達なりいるだろうになんで俺なのかと当然の疑問をぶつけたところ、妹様からはこんな返答がありました。
「観に行きたいのがこの映画やねんけど」
おっさんずラブね、名前は聞いたことある。ドラマやってたやつでしょ?
「せやねん。私これ好きやから映画も観たいねん」
だから観に行けばいいじゃん、彼氏とでも友達とでも。
「いやでもな、私周りに言ってないねん。マイルド腐女子ってこと」
マイルド腐女子。
「だからこれ観に行きたいって言い出せんくて。そういうのに理解があるのお前しか周りにおらんねん」
理解があるを通り越してゲイポルノで遊んでるぐらいだからね。いやでも…
「映画代は2人分私が出すから」
行きます。ひゃっほいデートだ。
「そういうのほんとやめて」
………
『わざわざ2人分出すぐらいなら恥ずかしがらずに1人で行けばいいのでは?』『そもそもおっさんずラブって腐女子とか関係なくノンケに人気だから映画化したんじゃないの?』そんな疑問はいくつも残りますが人の金で映画を観る機会なんてそうそう無いのでありがたくご一緒させて貰いました。
映画の感想も書いときます。
ストーリーはドラマの続きではあったのですが、主要ホモ3人の最低限の知識さえあれば普通に楽しめたのでそこら辺はあまり気になりませんでした。全体的にギャグ要素が強いラブコメといった感じで非常に観やすかったです。真面目なシーンもありましたがシリアスになり切らずに安心して笑って観ていられるいいバランスだったと思います。最後はちゃんと2人は幸せなキスをして終了していて後味もスッキリ。
後日、僕はふと妹に聞いてみました。
「そういやマイルド腐女子って言ってたけど具体的に何が好きとかあるの?」
「嵐のカプとか…」
ナマモノかよ。